稲垣・草なぎ・香取はCMに出まくり どうしてなのだろう? 

稲垣、草なぎ、香取をテレビ画面で見ない日はないだろう。CMがほぼ切れ目なく流れているからだ。

 まず3人そろって数字選択式宝くじ「ロト&ナンバーズ」とゲーム「星のドラゴンクエスト」(スクウェア・エニックス)のCMに登場。さらに稲垣と香取はノンアルコールビールテイスト飲料「オールフリー」(サントリービール)に出ている。草なぎと香取では「スカルプD メディカルミノキ5」(アンファー)に登場中。さらに単独のCMもある。

「やっぱり飯島君は凄い。できる」と感心するのは大手芸能プロダクションの幹部だ。「飯島君」とは、3人と軌を一にしてジャニーズ事務所を離れた飯島三智さん(61)。もともとはSMAPのマネージャーで、「育ての親」とも言える存在だった。現在は3人が所属する芸能プロ・CULENの代表を務めている。

 飯島さんの何が凄いのか? 

「まず、SMAP時代からスポンサーに信用がある。仕事熱心で誠実だから。SMAPがCMに出た縁で知り合ったソフトバンクの孫正義会長もすっかり惚れ込み、飯島君がジャニーズ事務所から独立する際には孫会長が資金援助するんじゃないかと噂されたくらい」(同・大手芸能プロ幹部)

 2020年東京パラリンピック公式応援サポーターの契約を守り抜こうとした点でも信用を高めた。SMAPは解散前の2015年から大会開催までサポーターを務めるはずだったものの、16年の解散により契約が雲散霧消してしまった。

 だが、飯島さんの奔走により、3人は新たに日本財団パラリンピックサポートセンタースペシャルサポーターに就いた。契約を反故にするのは芸能界ならずともタブーなので、飯島さんの評価は高まったのだ。

 とはいえ、信用と評価だけでは大金の絡むCMは得られない。

「飯島君は企画力もある」(同・大手芸能プロ幹部)

 その企画力の分かりやすい具体例は、稲垣と香取の出ている「オールフリー」。SMAPを離れた2人については当初、行く末を案じる声も少なからずあった。「ジャニーズ事務所を離れて、やっていけるのか」などと言われた。ところが、それを逆手に取り、2018年2月から「新しく自由に」をキャッチフレーズにするCMに登場したのである。

 ジャニーズ事務所を退社し再出発したので、2人は「新しく自由に」だった。一方の「オールフリー」も味とパッケージを一新したばかりで、ノンアルコールでいつでも飲めるから、やはり「新しく自由に」。CMづくりには当初から飯島さんが深く関わったとされている。

では、なぜ3人はテレビ番組には出ないかというと、各局がジャニーズ事務所に配慮しているからだという。

「ジャニーズさんのタレントが出てくれなかったら、どこも番組がつくれない。ジャニーズさんから圧力がかかることはないが、気分を害さないよう気を使う。万一、出演辞退にでも至ったら、取り返しがつきませんから。たから、ジャニーズ事務所の退所者や男性アイドルグループをなるべく出さない」(元民放幹部)

 一方、スポンサーは自分たちが大金を出し、CMに起用するタレントを選ぶ立場だから、芸能プロへの忖度などまずしない。半面、テレビ局は「そう多いとは言えないギャラでタレントに出ていただき、番組をつくらせてもらう」という立場なのだそうで、ジャニーズ事務所などの大手芸能プロへの気配りが欠かせないという。

 もっとも、テレビ出演についても飯島さんの手腕は発揮されている。出ていないのは東京キー局の番組で、地方では登場しているのだ。昨年12月には福岡のTBS系の準キー局・RKB毎日放送の街歩き番組「略してブラリク」に3人で出演している。

「地方局は自社制作番組が少ないから、たとえジャニーズさんの機嫌を損ねようが、ほとんど影響ない」(同・元民放幹部)

 また、やはり威力を発揮したのが飯島さんの信用。RKB毎日放送の幹部が陣頭指揮を執り、番組の実現に向けて動いたのだが、それは飯島さんとの間に厚い信頼関係があったからだという。

 さらに、ここでも飯島さんは企画力を見せつけている。本来、福岡でしか視聴できない番組を、メルカリのサイトを使い、全国どこでも見られるようにしたのだ。その際にはメルカリの会員登録が必要だったので、同社にとっても旨味のある話だった。

スポンサーにもメリット
 スポンサー側が3人をCMに出す理由はまだある。SMAPとしてのコンサートは開かれなくなり、そのファンたちは淋しがっていたが、今では3人が東京、名古屋、大阪など全国をまわって、ファンミーティングを行っており、毎回大量の観客を集めているのだ。そのファンたちが商品を手にしてくれることもスポンサーは期待する。

 今年2月に東京・武蔵野の森スポーツプラザで行われたファンミーディングにも約8000人が集まり、3人はパラスポーツ応援ソング「雨あがりのステップ」などを歌った。一方で、スマホ等での写真撮影も許した。ジャニーズ事務所所属時代なら考えられないことだ。

 3月には東日本大震災の被災地・仙台でもファンミーティングを行い、3人はファンたちを励ました。地上波のテレビ番組から消えようが、こういった草の根活動によってファンを絶やさないようにしているので、スポンサーも付いてくる。

 テレビ番組に出なくても3人のCMが減らない理由はほかにもある。芸能誌や新聞社系週刊誌の表紙に頻繁に登場するためだ。視聴者を「3人は過去の人」という気にさせない工夫の一つだ。テレビ番組に出演しなくなったことで、仮に「芸能界から消えた人」とでも思われたら、致命的であり、CMの依頼など来なくなってしまう。

 雑誌の表紙を押さえることも含め、3人のパブリシティーを担当しているのは、元フジテレビ広報局員の女性。40代半ばの辣腕で、そのままフジにいれば順風満帆だったのに、飯島さんのスカウトに意気を感じ、3人のパブリシティーを買って出た。優秀な人材を集められるのもまた飯島さんの信用の表れだろう。

 ジャニーさんも飯島さんの実力は極めて高く買っていたという。3人のCMの多さは飯島さんの力の証明なのだろう。力があったからこそ、ともにジャニーズ事務所副社長のメリー喜多川さん(92)、藤島ジュリー景子さん(52)との軋轢が生じたのかもしれない。


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